2011年9月13日火曜日

Androidで最も簡単にePub電子書籍を読む方法

iPhoneでもiPadでも、そしてAndroidでも電子書籍を読んでいますが(最近、Kindleはご無沙汰)、最近はiOSとAndroidとで操作が異なるのが不便だなと感じてきました。
そこでAndroidで、iOS並みの手軽さで電子書籍を読む方法を考えてみました。

電子書籍にはさまざまなフォーマットがあり、また販売されているサイトによっても読み方や利用アプリが異なって、もうメチャクチャになってきています。どこで購入した本も、同じ本棚に並べて保存しておける、なんてアプリがあるといいんだけど。

そんなフォーマットのなかで、いま最も有望なのがePubフォーマット。ePubは、もともと米国の電子書籍の標準化団体であるIDPFが促進しているフォーマットで、仕様がオープンなもの。iBookStoreがこのePubフォーマットの電子書籍を配布・販売しており、iPhoneやiPadならePubが標準といってもいいでしょう。
でも、日本ではまだ始まっていない。Kindleもそうだけど、iBookStore(つまり、アップルね)も日本のユーザーは置いてきぼりで、どんどん先に進んでいっちゃう。


このePubフォーマットは、2011年5月に公開されたePub 3.0から、日本語の縦書きや句読点の禁則処理、ルビ表記などに対応。これによって、やがて日本語で縦書きのePub本がどんどん出てくる、と期待してはいるのだけど。問題は、ePub 3.0に対応するリーダーがまだほとんどないこと。リーダーがなければ、日本語の縦書きやルビは表記されないんですよね。

ところで、最近では少しずつePubフォーマットの電子書籍が出てきており、このフォーマットならiPhoneでもiPadでも、そしてAndroidでも読めるわけです。
たとえば、オフィスマイカが配布しているオンラインマガジン騒人や、インプレスR&Dが配布しているOnDeckのように、無料で読める雑誌形式の電子書籍もあります。無料ですから、とりあえずどんなものか読んでみるといい。

とくに「騒人」は、ポッドキャストの仕組みを使ってiTunesに配布し、iPhoneやiPadと同期すればごく簡単に端末に書籍を送り込み、読むことができるようになっています。この仕組みは秀逸。まあ、ポッドキャストはRSS2.0で配布しますから、RSS2.0のフィードが吐き出せるようブログなんかを使い、音声ファイルへのリンク部分をePubファイルのリンクに変更すれば、たぶんiTunesのポッドキャストで配布できるのではないかと考えてますが。実際にやってみたら違ったりして。

iTunesの場合、たとえサイトなどでePubファイルを落としても、これをiTunesの「ブック」にドラッグ&ドロップすれば、あとは端末を同期するだけ。ポッドキャスト形式より1手間かかりますが、それでも簡単です。

ところがAndroidの場合、これがうまくない。ePub形式のファイルを落としたら、Android端末とパソコンを接続し、AndroidのメモリにePubファイルを送り込み……。面倒なんですよね。
そこでふっと思ったのです。ポッドキャスト形式でePubファイルが送り込めるなら、Androidでも出来るんじゃね? と。

実は、iTunesで購読しているポッドキャストをAndroidで同期するために、WiFi Tunes Sync Proというアプリを利用しているんです。無料版もあって、WiFi Tunes Syncをインストールしてみてうまく同期できるようなら、プロ版にしてもいいでしょう。

このWiFi Tunes Syncは、インストールして起動すると、パソコン用ソフトのダウンロード先が表示されるから、指示に従ってファイルをダウンロードし、これをパソコンにインストール。インストールしたWiFi Tunes Sync Serverを起動し、さらにAndroid側のWiFi Tunes Syncを起動すると、無線LAN環境でパソコンのiTunesを起動し、指定したプレイリストの曲を同期してAndroid端末に送り込んでくれるというものです。
これを利用して、iTunesで購読しているポッドキャストをAndroid端末に送り込み、AndroidでもiPhoneと同じポッドキャストを聴いていたりしますが、まったく同じシステムでePubファイルも同期できるじゃん。

まず、iTunesの「ブック」にePubファイルを登録します。iPhoneやiPadでiBooksを利用してePubファイルを読んでいるなら、この手順は不要でしょう。
次に、iTunesにプレイリストを作成し、このプレイリストのなかに「ブック」のファイルをドラッグ&ドロップして登録します。プレイリストに登録できるのは音楽ファイルだけだと思っていたんですが、ePubファイルも登録できるんですね。

次にパソコンのWiFi Tunes Sync Serverを起動し、次いでAndroidのWiFi Tunes Syncを起動。順番は逆でもいいです。最初に設定を行なっておく必要がありますが、ここでは省略。
WiFi Tunes Syncを起動したら、「プレイリスト」をタップ。するとパソコンのiTunesが自動的に起動し、作成しているプレイリストの一覧が表示されるから、Android端末と同期したいプレイリストにチェックボックスを付けます。この場合、先ほど作成しておいたePubファイルを入れたプレイリストを指定します。
あとは「同期開始」ボタンを押すだけ。これでiTunesのプレイリストに登録していたePubファイルが、Androidに送り込まれ同期されます。
つまり、iTunes経由で同期したiPhoneやiPadと、まったく同じePubファイル、つまり電子書籍を、Androidにも簡単に送り込めるわけです。

実際にePubフォーマットの電子書籍を読むのには、CopperReaderというアプリを使っています。このアプリなら、起動して「全ての本」を指定すれば、iTunesから送り込まれたePubフォーマットの電子書籍が自動的に一覧表示されます。どのフォルダにコピーしたか、なんてことを考える必要はない。
あとはAndroidに送り込んだ電子書籍を楽しめばいい。iPhoneでもiPadでも、そしてAndroidでも、iTunesを利用して同じePubフォーマットの電子書籍が楽しめるわけです。ぼくは出先ではAndroidまたはiPhoneで、自宅ではiPadでと、場所や気分によって端末を使い分けて電子書籍を楽しんでいます。


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