2018年3月1日木曜日

「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル(2)

拙著『こどもプログラミングドリル[Scratch編]』でページ数の都合で収録できなかったサンプルプログラムの続きです。

●スクリプトの起動でステージをきれいにしよう

 いくつかスプライトを登場させたとき、どのスプライトにも共通する操作がありました。「緑の旗」ボタンと「ストップ」ボタンです。この「緑の旗」ボタンは、ほとんどの場合、スプリクトのスタートの合図として利用されます。
 ここでも「緑の旗」ボタンをスクリプトのスタートとして使ってみましょう。ただし、この多角形を描くスクリプトでは、とくにスクリプトのスタートに意味がありません。ペンをクリックしたときに図形が描かれ、魔法使いをクリックしたときは図形が消される、といった機能にしたいからです。
 そこで、「緑の旗」ボタンがクリックされたときは、ステージのなかのスプリクトを整列させ、図形が描かれていない状態にしてみましょう。
 まず、「イベント」スクリプトのなかの「緑の旗がクリックされたとき」ブロックを配置します。この「緑の旗」がクリックされたとき、ステージ上の図形を消すには、「ペン」スクリプトのなかの「消す」ブロックで実現できます。

(「緑の旗がクリックされたとき」の動作を作ります)



 このスクリプトを実行しても、何も起こりません。ステージには、まだ何も描かれていないからです。
 次に、ペンと魔法使いの各スプライトの大きさや表示する場所を決めましょう。ステージ上には指定した図形が描かれることになりますから、ちょっと端のほうに寄せ、また大きさもあまり大きくないほうがいいでしょう。
 配置する場所を指定するのには、「動き」スプリクト内のx座標、y座標の両方を指定するブロックが利用できます。

(ペンの配置場所を指定します)



 また、スプライトの大きさは、「見た目」スプライトのなかの「大きさを(100)%にする」ブロックで指定できます。ペンは元の70%の大きさに設定してみました。ブロックを追加すると、次のようになりました。

(ペンの大きさを指定しました)


 まったく同じように、今度は魔法使いの指定です。スプライトリストで魔法使い(Wizard2)をクリックすると、スクリプトエリアが変わりますから、ここでも「緑の旗がクリックされたとき」ブロックを置き、表示する位置と 置きさを、それぞれx座標、y座標、パーセントで指定します。
 魔法使いには、ステージに描かれている図形を消す機能を割り当てたいので、ここではステージの左下のほうに、元の大きさの半分(50%)の大きさで設定しました。

(魔法使いの表示される場所と大きさを指定しました)


 これで「緑の旗」をクリックすると、ペンの表示される場所が変わり、魔法使いの表示される場所も変わり、またそれぞれのスプライトの大きさも変わります。この処理は一度やれば、次からは必要ないのですが、スクリプトを実行する前に最初に一回だけステージを整えるために実行されるようにするといいでしょう。



「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル1/4 → 「子どもプログラミングドリル」未収録サンプル3/4

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こどもプログラミングドリル (Scratch(スクラッチ)編)
(武井 一巳)
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